日本臨床麻酔学会誌
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生体部分肝移植術後の疼痛管理に腹横筋膜面ブロックを施行した1例
吉田 翼松崎 孝Lemoto Vika鈴木 聡賀来 隆治森松 博史
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2017 年 37 巻 4 号 p. 439-441

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抄録

生体肝移植術後の疼痛管理に腹横筋膜面ブロック(transversus abdominis plane block:TAPB)を併用した報告は少ない.今回,われわれは生体肝移植術後にTAPBで術後鎮痛を行い,手術室で抜管した症例を経験したので報告する.症例は16歳女性で先天性胆道閉鎖症に対して生体部分肝移植術が施行された.術直後に超音波ガイド下肋骨弓下アプローチで0.2%ロピバカインを左右15mLずつ使用しTAPBを行った.手術室で抜管し,術後12時間までのNRSは3/10以下で推移した.局所麻酔薬中毒や穿刺に伴う合併症は認められなかった.

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© 2017 日本臨床麻酔学会
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