80歳,女性.血栓閉鎖型スタンフォードB型大動脈解離に対して上行全弓部置換術の後,二期的に胸部大動脈ステントグラフト内挿術(TEVAR)を計画した.脊髄梗塞のリスクが高く,脳脊髄液ドレナージ(CSFD)を挿入し,全身麻酔下にTEVARを行った.透明だった脳脊髄液がヘパリン投与後に一時淡血性となった.術後2日目にCSFDを抜去した.その際の凝固能は正常範囲内であったが血小板数は4.8万/μLであった.同日深夜から腰痛,下肢痛が出現し,術後4日目に対麻痺が生じた.MRIで馬尾を圧排する血腫を認めたため,緊急で椎弓切除術が施行された.血腫は硬膜下に認められた.手術後,対麻痺は軽快した.