2019 年 39 巻 5 号 p. 516-523
大動脈弁狭窄症(AS)患者では,大動脈弁置換術(AVR)後も,肥大心筋による左室流出路狭窄(LVOTO)や左室内腔狭小化による収縮期僧帽弁前方運動(SAM)が残存する症例がある.ASによる肥大心筋を認めた症例において,AVRに加え,症例1ではMorrow手術,症例2では,乳頭筋束切除をした.Morrow手術と乳頭筋束切除の必要性については,明確な基準がないため,術前経胸壁心エコーの左室流出路の流速と術中経食道心エコーの肥大心筋の所見から,LVOTOとSAMの可能性を予測し,外科医と協議して術式を判断することが重要である.