周術期の輸液最適化にむけての輸液療法の一つに目標指向型輸液療法(GDFT:goal-directed fluid therapy)があり,GDFTでは制限的晶質液輸液と必要時の膠質液投与によりゴールを目指す.本邦で現在最も用いられている人工膠質液はボルベンであり,最大50mL/kgまで用いることができるため,以前と比較して術中のアルブミン製剤の使用を減らすことが可能となっている.ボルベン使用にあたっては腎機能,凝固能への影響を考慮すべきとされるが,それに関して最新の知見を紹介する.また,周術期輸液に関するアンケートを行ったので,その結果も併せて紹介する.