2020 年 40 巻 5 号 p. 510-514
術後早期のリハビリを実現するための要点として次の2点があげられる.第一は術前からの準備である.千葉大学医学部附属病院では周術期管理センターを立ち上げ,麻酔科術前外来,リハビリテーション外来,口腔ケア歯科外来,薬剤師面談,手術室看護面談の受診を促すシステムを構築した.リハビリ外来ではオリエンテーションから開始し,自宅でのメニューも提案する.手術前日から再介入,手術翌日より実際の離床が開始される.第二のポイントは,リハビリが可能な術後疼痛管理である.診療科ごとの特徴を調査し,feedbackを行い,見直しを定期的に行っている.疼痛コントロールのみならず悪心,嘔吐予防も重要な課題である.