日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
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Rapid Sequence lnduction時の呼吸・循環動態にミダゾラム,フェンタニールが及ぼす影響
少量ミダゾラム併用の試み
冨安 志郎古田 敬介柴田 茂喜井手 留美子新谷 貞代柴田 治
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1992 年 12 巻 7 号 p. 731-737

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抄録
Rapid sequence inductionに少量のミダゾラムを併用した場合(ミダゾラム0.08mg/kg,サイアミラール4mg/kg)の呼吸循環系への影響を従来の方法(サイアミラール6mg/kg)およびフェンタニール併用群(フェンタニール4μg/kg,サイアミラール4mg/kg)と比較検討した.ミダゾラム併用により挿管操作に伴う血圧,心拍数の変動は抑制され,挿管後の血圧低下を認めず,カテコラミンの分析から交感神経刺激も抑制されたことから,併用薬としての有効性が示唆された.しかしフェンタニール併用群との比較においては,反射性交感神経緊張によると思われる心拍数増加をきたしたことから,心疾患患者などでは注意が必要と思われた.
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