日本臨床麻酔学会誌
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ヘパリン依存性血小板凝集能亢進を伴った開心術の一例
立花 千秋小林 なぎさ佐藤 啓子大江 容子土肥 敏樹宮脇 富士夫須磨 幸蔵
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1994 年 14 巻 1 号 p. 59-62

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抄録

ヘパリン依存性血症板凝集能亢進のASD手術症例を経験した。第1回手術はヘパリン(400IU/kg)化後のACTが延長しなかったため中止となった。精査によりチクロピジンが血小板凝集を抑制することが判明した。チクロピジンを1ヵ月間内服させた後,第2回手術を施行した。ヘパリン化後のACTは延長し(432秒),プロタミンによる中和も問題なく,無事手術を終了した。人工心肺前ヘパリン投与後のACT測定の必要性を再確認した。

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