日本臨床麻酔学会誌
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小児セボフルラン麻酔後の興奮に対する術前インドメサシン,ペンタゾシン投与の有用性
辻口 直紀中山 雅康西川 幸喜土田 英昭並木 昭義
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1996 年 16 巻 4 号 p. 349-354

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抄録
斜視手術を予定された小児69名を無作為に対照群(C群:27人),インドメサシン群(I群:25人),ペンタゾシン群(P群:17人)の3群に分け,インドメサシン(坐薬25mg),ペンタゾシン(0.3mg/kgの静注)の術前投与がセボフルラン麻酔後の鎮静状態に及ぼす影響を検討した.麻酔からの覚醒時間はC群に比べI群,P群で有意に延長した.しかし5歳以上の患児で判定した覚醒時の興奮の程度はC群に比較してI群,P群で有意に抑制された.また術後鎮痛薬の使用頻度はI群,P群と比較してC群で有意に高かった.以上より,小児セボフルラン麻酔時にインドメサシン,ペンタゾシンの術前投与は,麻酔後の興奮を有意に抑えることが示唆された.
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