日本臨床麻酔学会誌
Online ISSN : 1349-9149
Print ISSN : 0285-4945
ISSN-L : 0285-4945
等比重局所麻酔薬の注入速度が脊椎麻酔レベルに与える影響
濱田 良一新井 としみ石崎 卓伊藤 寛之横山 英一郎一色 淳
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 17 巻 1 号 p. 14-18

詳細
抄録
等比重局所麻酔薬の注入速度が,脊椎麻酔レベルに与える影響を下肢手術症例50例を対象にして比較検討した.等比重テトラカイン液15mg(0.5%)の注入速度を0.4(I群),0.2(II群),0.1(III群),0.05(IV群)および0.017ml/s(V群)に分け,L2-3椎間から脊椎麻酔を行なった.ピンプリックによる無痛域と局所麻酔薬注入後から下肢の完全運動麻痺に至るまでの時間を測定した.最高無痛域と局所麻酔薬注入後から完全運動麻痺に至るまでの時間はおのおの5群間に有意差を認めなかった.また各測定時間における無痛域は5群間に有意差を認めなかった.以上より等比重局所麻酔薬の注入速度は脊椎麻酔レベルに影響を与えないことが示唆された.
著者関連情報
© 日本臨床麻酔学会
前の記事 次の記事
feedback
Top