抄録
1歳以上9歳未満の小児症例604例を対象とし,年齢を用いたColeの式による気管内チューブの予測サイズがどの程度適合しているか調べ,年齢,身長,体重の3因子から新たに適切な予測式を作成した.実際に使用されたチューブサイズと予測サイズの差が0.5mm未満の症例を適合例とし,0.5mm以上の症例を逸脱例とした.Coleの式による予測では,適合例は508例(84.1%)であった.年齢と身長による重回帰式,予測サイズ=0.101×年齢+0.023×身長+2.487の相関係数は0.879と最も高く,重回帰式による予測からの逸脱例数は71例と最も少なかった.年齢と身長を用いた重回帰式によるチューブサイズの予測が最も優れていると考えられた.