日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
原著
子宮頸部細胞診における異型扁平上皮細胞 (ASC ; ベセスダシステム2001) の臨床的意義
柴田 美由紀荒井 祐司古田 則行都竹 正文滝澤 憲藤原 潔宇津木 久仁子杉山 裕子竹島 信宏平井 康夫
著者情報
ジャーナル フリー

2007 年 46 巻 4 号 p. 211-215

詳細
抄録
目的 : ベセスダシステム2001異型扁平上皮細胞 (Atypical Squamous Cells ; ASC) の臨床的意義を検討した.
方法 : 2003年9月~2004年12月に癌研病院にて子宮頸部細胞診を施行した3万9001例を対象とした. ハイブリットキャプチャー法またはPCR法によりハイリスク型HPVを検出した.
成績 : ASCは74例 (0.19%) であった. HPV-DNA検査を実施したASC24例中ハイリスク型HPVの陽性率は, ASC-USで81.3%, ASC-Hで75.0%, 全体で79.2%であった. 組織診の結果, ASC-USの8例中3例 (37.5%) に中等度異形成以上の病変が認められ, ASC-Hの8例では, 6例 (75%) と高率に中等度異形成以上の病変が認められた. ASC-US症例においても, ハイリスク型HPV陽性6例中からは, 中等度異形成以上の病変が3例 (50%) と高率に認められたが, 逆にハイリスク型HPV陰性の2例からは, 組織学的にはいずれの病変も認めなかった.
結論 : 日母分類では陰性とされてしまう所見を, ベセスダシステムを用いてASCとして拾い上げることは, 子宮頸部細胞診の感度の向上に寄与する可能性がある. さらにASC症例にHPV検査を併用することにより, 中等度異形成以上の病変の検出がより効率的に行われることが示唆された.
著者関連情報
© 2007 公益社団法人 日本臨床細胞学会
前の記事
feedback
Top