日本臨床細胞学会雑誌
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原著
Hematoxylin S solution を用いたセルブロック法の有用性
大橋 実鈴木 孝幸今井 淳小川 久美子
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2009 年 48 巻 4 号 p. 159-165

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抄録
目的 : 細胞診検体の, より詳細な検討を目的として, 骨髄穿刺検体の凝集剤として用いてきた hematoxylin によるセルブロック (以下 CB) の作製法と有用性を検討した.
方法 : 各種 hematoxylin による血液凝集感度とタンパク含有量の異なる液状検体の凝集感度を検討し, 至適条件を決定した. 擦過および塗抹検体 224 例の余剰細胞集塊, 体腔液沈渣 46 例および尿沈渣 9 例について hematoxylin S solution (以下 HxS) を滴下して凝集塊を作製後, 定法どおりホルマリン固定を行い, CB を作製した. 適宜免疫染色等の追加検討を行い, 細胞診所見と比較した.
成績 : 各種 hematoxylin の内, HxS および Gill's hematoxylin V solution は良好な凝集能を示した. 蛋白含有量の少ない尿沈渣には, 重合ウシアルブミンの追加により, HxS にて凝集塊を形成した. 擦過および塗抹検体からの HE 像は, 細胞の収縮, 染色性の不均一化がみられたが, 5 例 (2.2%) で, より詳細な所見が得られた. 体腔液および尿沈渣での HE 染色像は細胞診とほぼ同等で, それぞれ 14 例 (30.4%) と 1 例 (11%) でより詳細な診断が得られた.
結論 : HxS を用いた CB 作製法は, 簡便で免疫染色や特殊染色への応用も可能であり, 有用であると考えられた.
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© 2009 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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