日本臨床細胞学会雑誌
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原著
集検喀痰細胞診の成績からみた早期肺扁平上皮癌の発見頻度
神尾 淳子佐藤 丈晴室井 祥江柴田 眞一石田 卓森村 豊
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2009 年 48 巻 4 号 p. 166-169

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抄録

目的 : 肺癌検診喀痰細胞診における肺門部扁平上皮癌の発見頻度について集検成績より検討した.
方法 : 1987∼2005 年度の 19 年間の喀痰細胞診受診者総数 16 万 9840 名を対象とし, 1995 年度まで (前期) の成績と 1996 年度以降 (後期) の成績を比較した.
成績 : 集検喀痰細胞診による発見がん数は 19 年間合計 270 例 (10 万対 162.6) であった. 前期のがん発見率は 10 万対 183.0 に対し, 後期は 10 万対 146.2 と減少していた. 早期肺扁平上皮癌の発見数においては肺門部発生と末梢部発生で, 前期と後期の頻度に大きな差は認められなかった (p=0.70, χ2検定).
結論 : 集検喀痰細胞診は肺門部早期扁平上皮癌の発見に現在でも有用である. 今後は, 受診対象者を高危険群に絞り込み, 受診者数を増やすことで効果的な検診が実施できると思われた.

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© 2009 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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