日本臨床細胞学会雑誌
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症例
穿刺吸引細胞診が有用であった乳腺原発印環細胞癌の 1 例
橘 充弘橋本 裕美大石 直樹曽根 玉恵植野 辰雄
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2010 年 49 巻 4 号 p. 268-272

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抄録
背景 : 乳腺原発印環細胞癌はまれな腫瘍である. われわれは乳腺原発純粋型印環細胞癌 (乳管型) の 1 例についての, 細胞形態学的検査, 免疫組織化学的検査, 超微形態学的検査結果を報告する.
症例 : 70 歳, 女性. 左乳腺腫瘤を触知し, 当院に来院. 病変は BD 領域にあり, 穿刺吸引細胞診にて印環細胞を認めた. 左乳腺切除術が施行された. 病理組織所見・免疫組織化学および電子顕微鏡的所見により, 本腫瘍が乳管癌由来の乳腺原発純粋型印環細胞癌であることが示唆された.
結論 : 乳腺原発印環細胞癌はまれな疾患で, いままでに本邦の文献では約 100 例の症例報告に限られている. さらに, われわれの症例はそのなかでも微少浸潤癌症例で, 初めての報告例である. 穿刺吸引細胞診は印環細胞癌の細胞の同定に, 簡便で有用な方法の一つである.
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© 2010 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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