日本臨床細胞学会雑誌
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症例
腟断端部腫瘍を疑われびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫と診断された 1 例
馬詰 武藤堂 幸治青柳 有紀子鈴木 賀博見延 進一郎岡元 一平平 紀代美山城 勝重
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2012 年 51 巻 2 号 p. 132-136

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抄録
背景 : 非 Hodgkin リンパ腫のうち, 女性器を原発とするものはまれであり, 腟を原発とするものはきわめてまれである. 今回, 腟断端原発のびまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 (diffuse large B cell lymphoma : DLBCL) を経験したので報告する.
症例 : 76 歳, 女性. 33 年前に子宮筋腫のため単純子宮全摘術を受け, 不正性器出血を主訴に受診し, 腟断端に腫瘍を認めた. 画像上, 腟断端に 48×51×53 mm の腫瘤を認め, 腟断端の細胞診では結合性が低く孤立散在性に出現する異型細胞を認め, 表層部の組織診は炎症細胞浸潤を認める変性壊死組織であった. 膀胱より血尿を認め, 尿細胞診でも腟断端と同様な細胞が出現していた. 麻酔下での腫瘍深部の生検にて DLBCL の診断となった.
結論 : 腟に生じた腫瘍で, 非上皮性を疑う場合にはまれではあるが DLBCL の存在も考慮に入れておくべきと考えられた.
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© 2012 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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