日本臨床細胞学会雑誌
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症例
hCG 産生を伴う卵黄嚢腫瘍および成熟奇形腫からなる卵巣混合型胚細胞腫瘍の 1 例
竹原 幹雄大橋 寛嗣岩城 真理子金本 貴之河合 賢向井 英代橋本 俊朗
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2014 年 53 巻 3 号 p. 190-194

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抄録
背景 : 卵巣混合型胚細胞腫瘍は若年者に発症するまれな腫瘍である. 今回, human chorionic gonadotropin (hCG) 産生を伴う卵黄嚢腫瘍および成熟奇形腫からなる卵巣混合型胚細胞腫瘍の 1 例を経験したので, 腹水・捺印細胞診所見について検討した.
症例 : 16 歳, 女性, 未経妊. 腹部膨満感を主訴に来院. 画像所見および血清 AFP・hCG 高値から卵巣胚細胞腫瘍が疑われた. 開腹所見で 20 cm 大の右卵巣腫瘍と左卵巣・骨盤腹膜転移を認め, 右付属器摘出術および左卵巣・骨盤腹膜の病巣摘出術を施行した. 病理診断は, 卵黄嚢腫瘍および成熟奇形腫が混在する卵巣混合型胚細胞腫瘍であった. 腹水・捺印細胞診で, 卵黄嚢腫瘍の特徴的所見である balloon animal 様細胞集塊・鋭角的核異型が確認された. また, 免疫組織化学染色で hCG 陽性の合胞性栄養膜細胞様巨細胞が同定された.
結論 : balloon animal 様細胞集塊と鋭角的核異型所見は, 卵黄嚢腫瘍の診断の手掛かりとなる可能性がある.
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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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