日本臨床細胞学会雑誌
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原著
子宮頸癌細胞診におけるスコアリングシステムを用いたASC-US の評価
—NILM, ASCUS-NOS と ASCUS-D 鑑別のポイント—
斉藤 誠人小保方 亜光永瀬 泰平櫻井 信司
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2014 年 53 巻 6 号 p. 435-440

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抄録
目的 : われわれは, ハイリスク HPV 感染の頻度が低い ASCUS not otherwise specified (ASCUS-NOS) と, 頻度の高い ASCUS favor dysplasia (ASCUS-D) を感覚的に区別してきた. 今回, 細胞所見をスコア化し, 両者を客観的に鑑別することが可能か検討した.
方法 : ASC-US と判定され, HPV テストが施行された 122 例について, 独自のスコアリングシステムで再評価し, ハイリスク HPV 感染との相関を検討した.
成績 : 再評価後, ASC-US 23 例は NILM と判定され, いずれもハイリスク HPV 陰性症例であった. ASC-US 全体のハイリスク HPV 陽性率は 34.4%から 42.4%に上昇し, 内訳は ASCUS-NOS 15.2%, ASCUS-D 56.1%であった.
結論 : 細胞所見をスコア化することで ASCUS-NOS, ASCUS-D の判定を, 客観的に有意差をもって区別することができた. しかし, それでもなお ASCUS-NOS には一定程度のハイリスク HPV 感染が存在するため, 初回スクリーニングでは ASC-US の範疇を幅広くとらえ, HPV テストへ促すことが重要と思われた.
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© 2014 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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