日本臨床細胞学会雑誌
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症例
若年性節性濾胞辺縁帯リンパ腫の 2 例
小畠 勝己竹下 盛重榊 保彦松本 慎二大石 朋子原川 政彦相知 優子鍋島 一樹
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2015 年 54 巻 5 号 p. 335-340

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抄録

背景 : 節性濾胞辺縁帯リンパ腫 (nodal marginal zone lymphoma, 以下 NMZL) はまれな腫瘍で, 年齢中間値は 60 歳で中~高年齢層に発生する. 今回, 30 歳以下の NMZL を 2 例経験したので報告する.
症例 : 症例 1, 19 歳, 男性, 頸部リンパ節腫大があり, 穿刺吸引細胞診にて陰性, 組織球性壊死性リンパ節炎を疑うも頸部リンパ節の摘出術が行われた. 組織学的には反応性傍濾胞過形成の診断であったが, 再検し NMZL と診断した. 症例 2, 27 歳, 男性, 頤下腫瘤を認め腫瘤摘出術が行われた. 捺印細胞診にて疑陽性, 病理組織診断は NMZL であった. 細胞像では, 症例 1, 2 ともに中・大型の異型リンパ球と多くの小リンパ球の混在が認められた. 強拡大での観察で核型不整や核の切れ込みやクロマチンの不均等分布があり, ギムザ染色で単球様の明るい細胞質を認めた.
結論 : 2 例とも 30 歳以下に発症したきわめてまれな B 細胞性腫瘍であり, 細胞学的に反応性リンパ節炎との鑑別を要し, 対物 100 倍 (油浸) 強拡大での詳細な観察が大切であった.

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© 2015 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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