日本臨床細胞学会雑誌
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原著
Morphological analysis of reactive mesothelial cell clusters with collagenous stroma in malignant and non-malignant effusions
Toshiyuki HABARAHiroshi SONOBENoriyuki FUJIMURAKyoko KAIHARAMichihiro MORI
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2016 年 55 巻 3 号 p. 142-147

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抄録

目的 : 体腔液中に出現する collagenous stroma を伴う反応性中皮細胞集塊 (以下 : CS 集塊) の臨床細胞学的特徴を明らかにする.
方法 : 対象は 288 例 (胸水 200 例, 腹水 88 例) である. CS 集塊の出現頻度とパパニコロウ染色標本 1 枚当たりの個数を, 悪性細胞が認められた「細胞診陽性群」と, 認められなかった「細胞診陰性群」の 2 群に分類し, 両者を比較検討した. さらに, CS 集塊を構成する反応性中皮の数, CS 集塊の層数, collagenous stroma (以下 : CS) の大きさなどの形態学的所見について検討した.
成績 : CS 集塊の出現頻度は, 「細胞診陽性群」が 91 例中 19 例 (20.9%) にみられ, 「細胞診陰性群」は 197 例中 7 例 (3.6%) であり, 前者が有意に高かった (p<0.001). CS 集塊の出現個数は, 「細胞診陽性群」が平均 17.9 個で「細胞診陰性群」の平均 5.0 個よりも有意に多かった (p=0.012). CS 集塊の層数は 1 層と 2 層が, CS 集塊を構成する細胞の数は 19 個以下が多くみられ, CS は大小不同を呈した.
結論 : CS 集塊は, 小型で平面的な出現様式を示し, 癌性腔水症でみられる反応性中皮の形態学的特徴の一つと考えられた.

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© 2016 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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