日本臨床細胞学会雑誌
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症例
気管支肺胞洗浄液細胞診が有用であったアレルギー性気管支肺アスペルギルス症の 1 例
小林 彩香木村 雅友植田 清文田中 千琴榎木 英介筑後 孝章上杉 忠雄佐藤 隆夫
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2016 年 55 巻 6 号 p. 401-405

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抄録

背景 : アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 (allergic bronchopulmonary aspergillosis : ABPA) は, 気管支喘息患者の気管支にアスペルギルスが持続的に腐生し, これに対するⅠ型とⅢ型アレルギーが成立して発症する疾患群である. 臨床像, 血清検査, 画像をもとに診断されることが多く, 気管支内容物の細胞診を見る機会は少ない. 今回 ABPA の 1 例を経験し, その特徴的な細胞像について報告する.

症例 : 79 歳, 女性. 喘息発作で入院した. Rosenberg の診断基準を満たし, ABPA と診断された. 気管支肺胞洗浄液細胞診で, 粘液を背景に好酸球が孤立性および集団で認められ, 隔壁を有する Y 字状分岐菌糸が散在し, シャルコー・ライデン結晶も認められた. 培養で Aspergillus 属真菌が分離された.

結論 : 気管支内容物の細胞診で, 粘液を背景に好酸球の集団と隔壁を有する Y 字状分岐菌糸を認めた場合, ABPA を鑑別する必要がある.

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© 2016 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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