2017 年 56 巻 5 号 p. 225-231
目的 : BD シュアパスTM法における腫瘍性病変の陽性率および標本不適正率を split-sample により従来法と比較した.
方法 : サーベックスブラシ®を用いて検体を採取し, 従来法および BD シュアパスTM法にて標本を作製し, 両法の陽性率, 標本不適正率および生検組織診との比較を検討した. 本研究は慈恵医大倫理委員会の承認を受け実施した〔22-189 (6366)〕.
成績 : 解析対象は 572 例で, 平均年齢は 39.0 歳であった. 従来法と BD シュアパスTM法との完全一致率は 80.1%, HSIL をカットオフとした場合の全体一致率は 92.4%で, HSIL 以上の陽性率は同等であった. 生検組織診を基準とした BD シュアパスTM法の成績は, 感度 85.3%, 特異度 81.7%, PPV 84.1%, NPV 83.1%, 診断精度 83.6%と従来法と同等であった. 従来法と BD シュアパスTM法の標本不適正率は, おのおの 5.1%と 0%で有意な差が認められた (p<0.001).
結論 : BD シュアパスTM法は標本不適正を排除して, 子宮頸部擦過細胞診検査の合理化に寄与すると考えられる.