日本臨床細胞学会雑誌
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症例
尿細胞診が発見の契機となった膀胱内に発生した尖圭コンジローマの 1 例
橋田 宗祐藤原 聡枝寺井 義人大道 正英
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2018 年 57 巻 4 号 p. 213-216

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抄録

背景 : 尖圭コンジローマは通常, 外陰部に発生し, 膀胱内に発生する頻度はまれである. 膀胱コンジローマは血尿や頻尿, 尿閉などの自覚症状を契機に発見されることが多い. 今回, 無症状であったがスクリーニングで行われた尿細胞診が発見の契機となった膀胱コンジローマの症例を経験した.

症例 : 症例は 37 歳, 女性で既往歴に SLE があり, SLE 脳症が原因で発症した神経因性膀胱のため自己導尿を行っていた. 過去に外陰部の尖圭コンジローマに対して焼灼術を施行している. 4 年後に定期検診の尿細胞診でコイロサイトーシスを起こした細胞を認め, 膀胱鏡検査を行ったところ膀胱内に尖圭コンジローマの増殖を認め, 膀胱鏡下に病変を摘出した. 以降に膀胱内の再発は認めていない.

結論 : 非侵襲的な尿細胞診が膀胱コンジローマを発見する契機となりうる. 免疫抑制状態, 自己導尿中, 外陰部コンジローマ病変の存在など, 膀胱コンジローマのリスク因子をもつ患者には, 尿細胞診による定期的な経過観察が必要であることが示唆された.

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