日本臨床細胞学会雑誌
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症例
子宮体部原発扁平上皮癌の 1 例
立石 愛美島津 宏樹岩瀬 大輔倉澤 佳奈高城 理香西尾 祥邦佐々木 志保藤中 浩樹隅蔵 智子伏見 博彰
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2020 年 59 巻 6 号 p. 286-290

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抄録

背景 : 子宮体部原発扁平上皮癌はまれである. 今回, われわれは子宮頸部細胞診にて子宮体部原発扁平上皮癌の症例を経験したので, 文献的考察を加えて報告する.

症例 : 50 歳代, 女性, 2 経妊, 2 経産, 47 歳閉経. 10 年前より月経不順を自覚. 他院の子宮頸部細胞診にて異常を指摘され, 診断治療目的で当センター紹介受診. HPV-DNA 検査は陰性であった. 子宮頸部細胞診では atypical squamous cells cannot exclude high grade squamous intraepithelial lesion (ASC-H) と判定し, 内膜組織診では多くの異型扁平上皮細胞が乳頭状集塊形成性や散在性に観察され, 高度異形成を伴う扁平上皮化生と判断した. 診断を確定するために腹腔鏡下単純子宮全摘+両側付属器摘出術が施行され, 子宮体部原発扁平上皮癌と最終診断された. この結果を踏まえ, 頸部細胞診標本を再検討したところ, 特徴的な以下の 4 所見が認められた : 1) 扁平上皮系異型細胞, 2) 異常角化細胞, 3) 無核角化物, 4) 紡錘形細胞.

結論 : 子宮頸部細胞診で上記の 4 所見がみられ, 子宮頸部に病変を認めない場合は, 子宮体部原発の扁平上皮癌を念頭にいれた検索が必要である.

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