日本臨床細胞学会雑誌
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症例
EUS-FNA で脾転移を指摘しえた Langerhans 細胞肉腫の 1 例
佐々木 健太中川 篤片桐 恭雄岩田 明子水野 加織安藤 咲恵北野 素子川村 勇人宮崎 龍彦
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2021 年 60 巻 4 号 p. 229-234

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抄録

背景 : Langerhans 細胞肉腫 (Langerhans cell sarcoma : LCS) は, 明瞭な悪性の細胞形態と Langerhans 細胞類似の形質を示す高悪性度の極めてまれな腫瘍である. 脾臓に転移がみられた LCS を経験したので報告する.

症例 : 70 歳代, 男性. 右肩腫瘤に対して切除術が行われ, LCS と診断された. 1 年半後の CT で脾臓に腫瘤性病変を指摘され, 超音波内視鏡下穿刺吸引術 (endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration : EUS-FNA) を施行, LCS の転移と診断された. その後摘出術を施行した. 細胞診では, ライトグリーンに好染し, 豊富な細胞質をもつ異型細胞が, 結合性に乏しく孤在性に多く出現していた. 細胞質は多彩な形態を示していた. N/C 比が高く, 核の大小不同, 切れ込みやくびれなどの核形不整がみられ, 多核の細胞も認めた. 核クロマチンは微細に増量し, 異常核分裂像を少数認めた. 組織診では比較的大きさの揃った淡好酸性細胞の増殖が認められ, 核のくびれや核溝などの核形不整が目立ち, 核分裂像を多数認めた. 免疫組織化学では CD1a, S100P が陽性, Langerin は一部陽性, Ki-67 陽性率は 60%程度であった. 以上より LCS の転移と診断した.

結論 : 日常業務では遭遇する機会が少なく, 鑑別には苦慮すると思われる. 詳細な形態学的観察や免疫組織化学染色などの施行が診断の一助となると考える.

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