日本臨床細胞学会雑誌
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症例
A case of microcystic stromal tumor of the ovary
―Microcyts, a useful cytological finding for differentiating between microcystic stromal tumor and other sex cord-stromal tumors―
Yuko MIYASATOAkiko TONOOKARin YAMADANobuaki FUNATANatsuko SAKURAIKiyomi MIYATAHidekazu ASAMIToshiharu YASUGITsunekazu HISHIMA
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2022 年 61 巻 4 号 p. 278-285

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抄録

背景:卵巣微小囊胞間質性腫瘍(microcystic stromal tumor of the ovary:MCST)は,2009 年に提唱された性索間質性腫瘍の概念である.Wnt/β-catenin 経路の異常調節によるものと考えられ,組織学的には微小囊胞,細胞成分,線維性間質の 3 つの成分から構成される.しかし,その細胞学的所見についてはいまだ知見が少なく知られていない.今回細胞像から MCST を推定しえた 1 例を報告する.

症例:62 歳,1 経妊 1 経産の女性.左卵巣腫瘍に対して両側付属器切除が施行された.腫瘍は,30 mm 大の赤褐色で囊胞成分と充実成分が混在していた.捺印細胞像としては,多数の小囊胞構造を伴う細胞集塊が採取された.核は類円形で大小不同を示すが,N/C 比は低くクロマチンが顆粒状で均等に分布し,小さい核小体を 1 個~数個有する細胞も認められた.組織学的にも大小の囊胞を形成しており,免疫組織化学的検索結果を併せて MCST と診断した.

結論:MCST の細胞学的な特徴は多数の微小囊胞を伴う細胞集塊であり,この点が他の組織型との鑑別に有用で,組織型の推定の一助になると考えられた.

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© 2022 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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