日本臨床細胞学会雑誌
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症例
卵巣癌との鑑別に腹水セルブロック法が有用であった大腸癌性腹膜炎の 2 例
大塚 聡代海野 洋一平原 花梨白石 達見横山 綾茅野 伴子原田 直野呂 昌弘
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2022 年 61 巻 4 号 p. 271-277

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抄録

背景:女性で多量の腹水貯留と骨盤内腫瘤を認める場合,卵巣癌などの婦人科癌を疑われることが多い.腹水に腺癌細胞がみられても,細胞診のみでは原発臓器の診断は困難なこともある.今回,腹水貯留と骨盤内腫瘤があり,婦人科に紹介され,腹水セルブロック法によって大腸癌を疑い,下部消化管内視鏡検査で進行大腸癌が判明した症例を 2 例経験した.

症例:症例 1:71 歳,女性.腹部膨満感があり,前医を受診.腹水と腹膜播種を認め,当科紹介受診.腹水細胞診で腺癌を認め,セルブロック法で免疫組織化学を行い,CDX2,CK20 陽性だった.下部消化管内視鏡で虫垂癌の診断となった.症例 2:72 歳,女性.腹部膨満感があり,他院を受診.腹水,腹膜播種を認め,当科紹介受診.腹水から腺癌細胞を認めた.セルブロック法による免疫組織化学で CDX2,CK20 陽性だった.下部消化管内視鏡検査で,盲腸癌と診断した.

結論:癌性腹膜炎患者で,早期に原発臓器を確定し,治療方針を決定するために,腹水細胞診にセルブロック法を併用することが非常に有用と考えられた.

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© 2022 公益社団法人 日本臨床細胞学会
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