日本臨床細胞学会雑誌
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細胞像の経時的変化が確認された甲状腺好酸性細胞型濾胞癌の 1 例
有我 こずえ石崎 幸恵栗栖 義賢廣瀬 善信
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2023 年 62 巻 3 号 p. 164-167

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抄録

背景:甲状腺好酸性細胞型濾胞癌は比較的まれな癌である.今回われわれは,術前と 5 年前の穿刺吸引細胞像の経時的変化から,腫瘍発育過程を推定することができた好酸性細胞型濾胞癌の 1 例を経験したので報告する.

症例:30 歳代,男性.手術の 5 年前に前頸部腫瘤を訴え来院した.超音波検査で甲状腺両葉に腫瘤が認められた.穿刺吸引細胞診で右葉は良性,左葉は好酸性細胞型濾胞腺腫あるいは腺腫様甲状腺腫が疑われ,経過観察となった.その後,左葉の腫瘤が増大したため左葉切除術が行われ,好酸性細胞型濾胞癌と診断された.

結論:好酸性細胞型濾胞癌では病変の増大に伴い,核異型の高度化・多核化や濾胞構造の減少が生じると考えられた.

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