日本臨床細胞学会雑誌
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原著
URO17® bladder cancer test を用いた尿路上皮癌の検出について
―オートスメア標本での検討―
川崎 隆北澤 綾齋藤 美沙紀弦巻 順子佐藤 由美木下 律子西村 広栄桜井 友子三尾 圭司西田 浩彰渡邉 玄
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2024 年 63 巻 6 号 p. 295-305

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抄録

目的:The URO17® bladder cancer test(URO17 test)は,免疫染色で尿中の keratin 17(K17)陽性の尿路上皮癌細胞を検出する新しい検査法である.今回,尿細胞診と URO17 test の精度の比較を行った.

方法:自然尿細胞診が行われ,1 年以内に臨床・病理学的に良悪が確定した 176 例を対象とした.塗抹標本はオートスメア法で作製し,マウス抗ヒト K17 抗体である URO17®抗体を持いて免疫染色を行った.細胞質に強陽性の細胞 20 個以上を URO17 test 陽性と判定した.

成績:悪性 101 例中 98 例が尿路上皮癌(UC)であった.UC の検出感度,特異度は,尿細胞診が 63.3%,82.1%,URO17 test は 83.3%,76.9%であった.UC 細胞の出現数,UC の K17 低発現や反応性尿路上皮の K17 発現が URO17 test の精度に影響した.低異型度 UC の検出については,URO17 test の感度は 77.8%と尿細胞診の 33.3%を上回る結果であった.

結論:URO17 test は,既存の設備を利用して行える検査法であるが,液状化細胞診の手法でより高い精度が得られる可能性がある.

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