日本臨床細胞学会雑誌
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急性骨髄性白血病に続発した子宮頸部緑色腫の1症例
黒川 和男松木 佐紀子小塚 恒弘青笹 克之山本 茂生大内 和子野田 定
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1981 年 20 巻 1 号 p. 145-148

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抄録

急性骨髄性白血病に緑色腫が発生することはよく知られているが, それが子宮に発生することは極めてまれとされている. 今回, 著者らは42歳の婦人の子宮頸部に原発したと思われる緑色腫を経験し, その子宮腟部擦過スメア中の細胞像を検討し得たのでここに報告する. なお著者らの観察した細胞所見は次のごとくである.
すなわち, 細胞形は円形~類円形を示し, 細胞質はライトグリーンに淡染し, 核形は円形~不整形で, なかには切れ込みを有するものも認めた. 核縁は薄く, 核クロマチンは細網状~細顆粒状で微細なクロマチンが密に配列し, 円形~不整形で小型の核小体を1~数個認めた.

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