日本臨床細胞学会雑誌
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Gaucher細胞の特性
症例報告
舟橋 正範村田 供爾子社本 幹博井野 晶夫平野 正美
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1982 年 21 巻 1 号 p. 83-88

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抄録

肝脾腫, 貧血を主訴とし来院した24歳, 女性の骨髄穿刺塗抹標本よりGaucher病が強く疑われ, リンパ球β-glucosidase測定により診断が確定した症例のGaucher細胞について細胞化学的, 電子顕微鏡学的および免疫学的検索を行った.
塗抹標本中の細胞形態は類円形~多陵形を呈し, その胞体内には線維様構造, または網状構造が認められた. PAS反応, acid phosphatase活性は大きい細胞よりも小さい細胞により強く陽性を呈したがSudan III染色は陰性であった. 電顕的には胞体内に特徴的な細管束が直行または蛇行して認められ, 多くは一層の限界膜で囲まれ, 直径は約200~500Åであった. 細胞により出現頻度に差はあったがlysosome, autophagosomeがみられた. 赤血球, ときには顆粒球を貧食した細胞も認められた. 免疫学的特性は, C3, Fcレセプターが陽性であり, 螢光抗体間接法でIa-like抗原が陽性であった, 以上の所見はGaucher細胞がmacrophage系統の細胞であることを強く示唆している.

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