日本臨床細胞学会雑誌
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骨髄生検における捺印細胞診の診断率について
三比 和美藤原 睦憲戸谷 恵美子畠山 重春沢森 ちさと
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1983 年 22 巻 4 号 p. 739-743

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抄録

昭和53年12月より昭和56年11月まで埼玉県立がんセンターで施行された骨髄生検は102例で, この時同時に捺印細胞診を施行し, その診断能力について, のちほど報告されてくる骨髄組織報告結果と対比し検討してみた.組織診断の陽性は102例中25例あり, これら陽性例の全例が捺印細胞診も陽性であった.しかしながら, 1例において薬剤誘発性顆粒球減少症を捺印細胞診および組織診いずれも急性白血病と誤診したケースがあった.これに対して, 偽陽性は73例の組織診陰性例中捺印細胞診陽性が4例 (5.5%) 存在し, いずれも非ホジキンリンパ腫症例であった.以上, 骨髄の捺印細胞診は診断が迅速で, なおかつ優れた診断能力を発揮するところから, 急を要する治療方針の決定には大いに利用すべき検査法と思われた.

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