日本臨床細胞学会雑誌
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超音波映像下経皮的膵穿刺法を用いた細胞診および組織診併用による膵癌の診断
山本 玲子竜田 正晴春日 井博志岡野 弥高和田 昭田村 宏
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1984 年 23 巻 1 号 p. 24-32

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抄録

ヘパリン処理を施した細径穿刺針 (22ゲージ) を用いて, 20例の膵疾患患者 (良性膵疾患5例, 膵癌15例) に超音波映像下に膵穿刺を施行した.
ヘパリン処理を行うことによって良好な細胞標本と病理組織標本を得ることができ, 細胞学的診断とともに病理組織学的診断の併用が可能となった.本法によって膵穿刺を施行した20例中15例の膵癌はいずれも正しく診断されており, 偽陽性はなかった.また, 本法は膵悪性疾患のみならず膵炎等の良性病変の診断にも有効で信頼性の高い方法と考えられる.

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