日本臨床細胞学会雑誌
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女性性器ヘルペス症の細胞学的検討
滝沢 通菅生 元康
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1992 年 31 巻 6 号 p. 950-956

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抄録

女性性器単純ヘルペス (herpes simplex virus, HSV) 感染症の診断における細胞診の有用性を知る目的で感染細胞の形態変化の特徴の再検討を行うとともに, 採取条件, 各種診断法との診断率の比較, HSV1型, 2型および水痘帯状痕疹ウイルス (varicella-zoster virus, VZV) 感染細胞での形態差の有無などについて検討を行い以下のような結果を得た.
1. 感染細胞の特徴はスリガラス状および多核化圧迫状配列など核にあったが, 核内封入体は33%の症例のみに認められた.
2. 細胞診用の外陰部検体採取は初感染例では症状発現後1週間以内であれば診断可能であった. 採取法はガラスエッジの方が綿棒より良好な検体が得られた.
3. 培養法と比較し細胞診での診断率は77%であった. 一方モノクローナル蛍光抗体法は特異性は高いものの診断率は細胞診より低かった.
4. HSV1型, 2型およびVZV感染細胞の細胞形態による鑑別はできなかった.

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