1980年から1991年までに, 740症例に808件の表在性リンパ節穿刺細胞診が施行された.740例中228例の細胞診が, 引続いて行われた外科的生検による組織診と対比された.転移性腫瘍の110例は細胞診により99例 (90%) が転移性腫瘍, 1例 (1%) が悪性リンパ腫と診断された.悪性リンパ腫の72例は細胞診により53例 (74%) が悪性リンパ腫, 1例 (1%) は転移性腫瘍と診断された.良性病変46例では2例 (4%) が誤陽性で悪性リンパ腫と考えられた.悪性リンパ腫をB細胞リンパ腫, T細胞リンパ腫およびポジキン病の3群に分類した.細胞診が悪性の陽性率は, B細胞リンパ腫では87%(46例中40例), T細胞リンパ腫では50%(20例中10例), ポジキン病では67%(6例中4例) であった.また, T細胞リンパ腫を改訂Kie1分類を用いて悪性度より亜分類した.その陽性率は, 高悪性度では86%(7例中6例), 低悪性度では31%(13例中4例) であった.