日本臨床細胞学会雑誌
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クラミジア結膜炎 (成人封入体結膜炎) の1例
免疫染色の有用性
稲山 嘉明稲山 貴子北村 和久菊地 美保西尾 由紀子本野 紀夫河野 尚美中谷 行雄
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1999 年 38 巻 4 号 p. 320-322

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抄録
眼科臨床上, クラミジア眼感染症は比較的頻度の高い疾患であるが, 細胞材料として提出される機会は多くなく, 細胞学的な報告も少ない. 今回われわれは, 臨床的にクラミジア結膜炎 (成人封入体結膜炎) が疑われ, 擦過細胞診を施行した症例を経験したので報告する. 症例は67歳, 男性. 結膜の充血ならびに分泌物増加を主訴に眼科を受診した. 2ヵ月前より配偶者にも同様の症状を認めている. 結膜擦過標本にて, 上皮細胞の細胞質内に微細な顆粒状あるいは網状小体が比較的高密度に集簇する像とともに, より粗大な顆粒状物質が集簇性に分布する像を認め, 両者ともに細胞学的に本感染細胞を疑った. 簡易固定染色 (Diff-Quik) 標本の脱色標本を用いて行ったクラミジア免疫染色にて, 前者は陰性であったが後者は陽性となり, 本症の確診に至った. クラミジア封入体は今回の症例のように典型的な星雲状封入体とは異なる像を呈する場合もあり, この場合には免疫染色が確定診断の一手法としてきわめて有用になると考えられた. 特に形態像と免疫染色像を対比できる点から, 臨床的に普及している蛍光抗体法や酵素免疫法などの抗原検出法にはない利点があると思われた.
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