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川井 俊郎, 藤井 丈士, 石田 晶子, 浦崎 晃司, 久保野 幸子, 鈴木 智子, 本望 一昌, 斎藤 建
1999 年 38 巻 4 号 p.
299-304
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
胆嚢病変に対する胆汁細胞診の陽性率に関与する因子を知ることを目的に, 胆嚢病変265例, 検査回数1245回を対象とし, 検査回数や採取方法の差異が陽性率に与える影響を検討し, さらに切除例25例においては, 病理学的因子と陽性率の相関を検索し以下の結果を得た.
1. 胆嚢癌に対する胆汁細胞診の陽性率は67.3%であり, 手術的切除例の陽性率は57.7%であった.
2. 検査回数が多いほど陽性率は高くなったが, 検査回数にもかかわらず細胞診が陽性とならない腫瘍側の因子が示唆された.
3. 偽陰性の検査回数は陽性例のそれに比べ少なかった.
4. 胆嚢癌症例において1回の検査での陽性率は38.1%であった.
5. 採取方法別の陽性率では, ENBD法66.7%, PTBD法64.2%, PTGBD法76.0%であった.
6. 高分化型乳頭腺癌の陽性率は低かった.
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大河戸 光章, 椎名 義雄, 飯島 淳子, 佐久間 香苗, 藍田 友美, 大河戸 千之, 山本 寛, 藤井 雅彦
1999 年 38 巻 4 号 p.
305-311
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
脳脊髄液は細胞成分が乏しく, さらに細胞の変性も生じやすいことから, メンブレンフィルターを用いた細胞収集法は有用と考えられる. しかし, コスト高をはじめ種々の問題点を有しているため, ほとんどの施設で導入されていないのが現状である.
われわれは, メンブレンフィルター法 (FILCUPSuper) を用い, 細胞収集能, 吸引圧変化による細胞変性, 小細胞の捕捉能, 特殊染色および染色標本の保存性について検討し, 髄液13例に応用した.
その結果, 本法は操作性, 細胞収集能および細胞変性抑制の点において優れており, さまざまな特殊染色にも対応できることから, 有用な塗抹手段と思われた. 吸引圧は細胞変性の度合いや小細胞の捕捉能に関係し, 緩やかに吸引することが適切な標本を作製する上で重要と思われた. 本法を髄液に応用したところ, 判定不能例が減少し, 診断困難であった症例が容易に診断された意義は高く, コスト高になる問題はあるものの, 細胞成分が乏しい検体など選択的に利用することで, 細胞診へ導入可能と考えた.
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陽性細胞出現率からのHPV型別推定の試み
山城 靖司, 佃 博, 保地 譲, 内山 勲, 妹尾 裕香, 井上 健, 小林 庸次, 山本 久美夫
1999 年 38 巻 4 号 p.
312-319
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
HPV型別ごとの細胞所見の特徴を明らかにするため, 当院婦人科にて子宮頸部擦過細胞診を施行した症例82例を対象とし, 細胞診所見と診断, HPV感染の有無, HPV陽性例の型別の検索を行った. これら各項目について陽性細胞出現率 (平均値±SD)(%0) をパラメーターとして探索的に統計学的検討を行い, 以下の結果をえた.
1. 既存の報告と同様, HPV陽性例には陰性例に比し有意に子宮頸部の高度異形性群がみられた.
2. HPV陽性例において, HPV16感染とimmature metaplastic cell, HPV 52感染とparakeratosisの相関がみられた. 特にimmature metaplastic cellはHPV16持続感染下に組織学的悪性度が増すに従い増強する所見と思われた.
3. Immature metaplastic cellの出現率10.0%0をcut off値としてHPV 16を診断したときのsensitivityは75.0%, specificityは92.7%であり, high risk型であるHPV 16を形態学的にスクリーニングするうえでimmature metaplastic cellが有力な指標となりうると考えられた.
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免疫染色の有用性
稲山 嘉明, 稲山 貴子, 北村 和久, 菊地 美保, 西尾 由紀子, 本野 紀夫, 河野 尚美, 中谷 行雄
1999 年 38 巻 4 号 p.
320-322
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
眼科臨床上, クラミジア眼感染症は比較的頻度の高い疾患であるが, 細胞材料として提出される機会は多くなく, 細胞学的な報告も少ない. 今回われわれは, 臨床的にクラミジア結膜炎 (成人封入体結膜炎) が疑われ, 擦過細胞診を施行した症例を経験したので報告する. 症例は67歳, 男性. 結膜の充血ならびに分泌物増加を主訴に眼科を受診した. 2ヵ月前より配偶者にも同様の症状を認めている. 結膜擦過標本にて, 上皮細胞の細胞質内に微細な顆粒状あるいは網状小体が比較的高密度に集簇する像とともに, より粗大な顆粒状物質が集簇性に分布する像を認め, 両者ともに細胞学的に本感染細胞を疑った. 簡易固定染色 (Diff-Quik) 標本の脱色標本を用いて行ったクラミジア免疫染色にて, 前者は陰性であったが後者は陽性となり, 本症の確診に至った. クラミジア封入体は今回の症例のように典型的な星雲状封入体とは異なる像を呈する場合もあり, この場合には免疫染色が確定診断の一手法としてきわめて有用になると考えられた. 特に形態像と免疫染色像を対比できる点から, 臨床的に普及している蛍光抗体法や酵素免疫法などの抗原検出法にはない利点があると思われた.
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前田 勝彦, 伊藤 真子, 笠井 久豊, 中野 洋, 石原 明徳
1999 年 38 巻 4 号 p.
323-327
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
今回われわれは, 組織学的に耳下腺上皮筋上皮癌と診断された症例を経験したので術前の穿刺吸引細胞診, 臓器摘出後の穿刺吸引細胞診の細胞像をあわせて報告する. 症例は60歳, 男性, 以前より右耳下腺腫脹に気付くも放置, 最近増大傾向のため, 当院耳鼻科を受診した. 穿刺吸引細胞診にて偽陽性のため, 腫瘤摘出術が施行された. 術前の穿刺吸引細胞診では, 硝子様物, 裸核状細胞を背景に大小2種類の細胞集塊を認めた. 大型の細胞は, やや疎な細胞集塊を形成し, 細胞質は豊富で核は円形から類円形, 核小体は明瞭, 小型の細胞は密な細胞集塊を形成し, 細胞質は乏しく, 核は類円形, 核小体は不明瞭だった. 一部では, 管腔様構造を示した. 組織学的には硝子化した問質によって区画された二相性を示す腫瘍細胞がみられた. 免疫組織化学的検索では, 前者の細胞でEMAが陽性, 後者の細胞でSmooth Muscle Actinが陽性であった.
術前の穿刺吸引細胞診では, 大小2種類の細胞を同一のものと考え判定に苦慮したが, 細胞診上の特徴的像を知れば, 術前の穿刺吸引細胞診で確定診断は可能と思われた.
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加藤 康男, 今林 尚美, 小材 和浩, 野原 圭子, 山田 泰, 松村 真理子
1999 年 38 巻 4 号 p.
328-331
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
消化管に発生する非上皮性腫瘍を最近では, gastrointestinal stromal tumor (GIST) と総称することが多いが, 術前の穿刺吸引細胞診にて推定し得た同腫瘍の1例について報告する. 症例は60歳女性. 左上腹部の腫瘤に気づき近医を受診, CTにて左上腹部を占める巨大な腫瘤を指摘され, 当院紹介入院となった. CT, MRIにて, 胃背側, 膵臓前面から左上腹部を占める約15cmの分葉状の腫瘤が認められた. エコーガイド下で22GのPTCD針を用いて, 経皮的腫瘍穿刺吸引細胞診を施行したところ, 紡錘形細胞が束状に立体的に出現していた. 核形不整, 核クロマチンの増量はあったが, 明らかな核分裂像は認められなかった.細胞学的診断は問葉系腫瘍で良悪性は不明と報告した. 摘出された腫瘍は胃体部大弯より胃壁外に発育し, 大きさが18×15×10cm, 割面には出血と壊死がみられた.組織学的に腫瘍は固有筋層より発生したとみられ, 東状に交錯する好酸性の細胞質を有す る紡錘形細胞よりなっていた. 核分裂像が高頻度にみられ, 異常核分裂像も散見された. 免疫組織化学的検索ではCD34, vimentinが陽性, desmin, α-SMA, HHF35, S-100蛋白が陰性であった. 以上よりmalignant gastrointestinal stromal tumorと診断された.
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三宅 洋子, 前田 陽子, 大村 剛, 三浦 妙太, 高塚 純
1999 年 38 巻 4 号 p.
332-337
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
まれな胃のglomus腫瘍を経験したので, その細胞像を報告する. 症例は60歳の女性で, 胃粘膜下腫瘍を指摘され, 平滑筋腫の疑いで経過観察中, 腫瘤の増大を認めたため, 胃部分切除術を施行し, 組織学的にglomus腫瘍と診断した. 引っ掻き法 (以下スクラッチ) 細胞標本では, 上皮様の結合性を示す小型腫瘍細胞を, 組織塊ないしは, 小集塊として多数認めた. それらには, 分芽状に集塊辺縁から突出している像がみられ, また血管を思わせる腔を伴った紡錘形細胞も混在していた.個々の腫瘍細胞が孤立散在性に出現することはなかった.捺印細胞標本では, 6-7個の細胞から成る小集塊をごく少数認めたのみであった. 組織標本の鍍銀染色では, 6-7個の細胞単位で, 小胞単状にやや太い線維の包囲があり, 細胞材料の鍍銀染色でも, 小胞巣を思わせる線維の包囲があった. これらは, スクラッチ標本での分芽状の突出や, 捺印標本での小集塊に一致すると考えられた. glomus腫瘍は, 結合性の強い小胞巣を単位とする集塊として出現し, 腫瘍細胞と密接な関係を示す血管を伴っていることが特徴的であった. これらは, 小型類円形の腫瘍細胞が孤立散在性に出現するcarcinoidや胃粘膜下腫瘍の多くを占める紡錘形細胞腫瘍との鑑別において, 重要な所見であると考えられた.
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平沢 浩, 須藤 健助, 伊藤 裕子, 黒田 誠, 浦野 誠, 安倍 雅人, 溝口 良順, 笠原 正男
1999 年 38 巻 4 号 p.
338-341
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
乳腺乳頭部のsyringomatous adenomaは, 局所的に浸潤性増殖を示すきわめてまれな良性腫瘍で, 穿刺吸引細胞診では診断に苦慮したが, 手術材料で病理組織学的にsyringomatous adenoma of the nippleと確定診断された1例を報告する. 症例は87歳, 女性. 高血圧にて通院中に乳腺の腫瘤を自覚し, 穿刺吸引細胞診が施行された. 穿刺により線維束状あるいは層状構造を呈する角化様物質を背景に, 多核組織球とN/C比大, 核の大小不同, 肥大した核小体を有する異型上皮成分が少数採取されていた. 背景物質の同定には苦慮したが, 上皮成分の所見より乳管癌が疑われた. 病理組織学的にはsyringomatous adenoma of the nippleと診断された. 穿刺吸引細胞診所見から本疾患を推定することは困難であったが, 背景に認めた角化様物質の存在が特徴的所見と思われた.
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清水 健, 西川 眞史, 佐々木 英夫, 三坂 和温, 上田 善彦, 藤盛 孝博, 正和 信英
1999 年 38 巻 4 号 p.
342-347
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
男性乳房皮膚に発生した淡明細胞汗腺腫の細胞像について報告する. 症例は60歳男性. 右乳頭部腫瘍に気づき乳腺腫瘍として経過観察されていたが, 漸次増大し悪性も否定できないため腫瘍摘出術が行われた. 術前穿刺吸引細胞診では, 軽度重積を示すシート状集塊を形成し, また散在性・裸核状に出現する上皮細胞が認められた. 集塊中の上皮細胞は立方形~多辺形, ライト緑淡染性の境界明瞭な細胞質と, 中心性に位置し類円形で軽度大小不同を示す核を有していた. 孤立細胞はこれらの裸核化したものと, これらに比し, やや小型, 不整形で濃染する核を有するものからなっていた. また術中捺印細胞標本には均一無構造なライト緑またはオレンジG好性分泌物を容れた管腔構造もみられた. 摘出材料には3.5cm大の充実性・嚢胞状腫瘍がみられ, 組織学的には弱好酸性細胞 (squamoid cell) と淡明細胞 (clear cell) の島状充実性増殖から成り, 小腺腔形成も散見された. 嚢胞部ではsquamoid cellや円柱上皮による被覆がみられ, 淡明細胞汗腺腫と診断された. 病理組織と細胞所見の比較により, 穿刺吸引標本ではsquamoid cellが集塊として採られ, squamoid cellとcelar cellの両者が散在性・裸核状に出現したものと考えられた.
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西田 秀昭, 橋本 哲夫, 池田 和隆, 田中 卓二
1999 年 38 巻 4 号 p.
348-351
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
右大腿部外側広筋に発生した筋肉内腫瘤型サルコイドーシスの1例を経験し, その捺印細胞像を併せ報告する.
症例は35歳, 男性. 右大腿部に無痛性の腫瘤に気付き来院. 超音波検査にて右大腿部外側広筋に境界明瞭で被膜を持たない腫瘤を認め摘出した.
摘出腫瘤の捺印細胞像は, 成熟リンパ球を背景に, 類上皮細胞の集塊が多数認められ, 多核巨細胞は少数であった. 壊死性背景は認められず, 真菌なども認められないことから, サルコイドーシスが示唆された. 病理組織診断においても, 筋肉内腫瘤は多数の多核巨細胞を含む類上皮細胞肉芽腫より成っており, 乾酪壊死像を認めないことから, サルコイドーシスと診断した.
MRIなどの画像診断の所見に加えて捺印ないし穿刺吸引細胞診を施行すれば筋肉内腫瘤型サルコイドーシスの診断はより確実なものに成りうると思われる.
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河野 裕夫, 高橋 睦夫, 平岡 芙美子, 星井 嘉信, 権藤 俊一, 森脇 透, 伊原 公一郎, 石原 得博
1999 年 38 巻 4 号 p.
352-357
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
左腓骨の骨嚢腫様病変として初発した類上皮血管内皮腫の1例を経験したので, その細胞, 組織および電顕像について報告する. 症例は73歳の女性で, 左腓骨の部分切除後, 5ヵ月目に左鼠径部に転移巣が出現した. その切除検体捺印標本において, 腫瘍細胞は豊富な胞体を有し, 胞体内に縁どりの明瞭な大小の空胞がみられた. また, 核が辺縁に押しやられて印環細胞様を呈したものも存在し, まれに核が花冠状に配列した管腔様構造も認められた. 免疫染色では血管内皮細胞のマーカーが陽性に染まり, 電顕的にも腫瘍細胞は血管内皮細胞由来が確認された.
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塩澤 勇治, 石井 幸雄, 山岸 紀美江, 當銘 良也, 上井 良夫
1999 年 38 巻 4 号 p.
358-362
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
症例は37歳.腹部膨満感を主訴に紹介された.内診にて子宮底から膀部に達する腫瘤を触知した.臨床検査値や腫瘍マーカーには異常を認めなかったが, 画像診断にて卵巣癌が強く疑われた.子宮頸部細胞診では細胞像が明らかに異なる2種類の癌細胞が認められ, 頸部腺癌と卵巣癌の重複が疑われた.この診断により単純子宮全摘術および両側付属器切除術を施行した.術中に少量の腹水を認め細胞診は陽性であった.病理組織学的には子宮頸部上皮内腺癌と卵巣明細胞腺癌の重複癌と診断された.卵管の組織標本には正常の卵管上皮腔内に多数の癌細胞小集団が認められ, 腹水および頸部細胞診にみられた細胞像と一致する所見であった.
卵巣癌細胞が子宮頸部細胞診に検出されるのは必ずしもまれではないが, われわれの経験した症例はその経路が明確であろうと思われた.すなわち, 卵巣癌細胞が腹水に出現し卵管, 子宮内膜を経て頸部に達したと考えられる.しかもその形態学的特徴から上皮内腺癌とは明確に識別でき, 卵巣癌を強く推定できた症例であった.
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田畑 務, 竹島 信宏, 西田 秀隆, 平井 康夫, 荷見 勝彦, 荒井 祐司, 都竹 正文
1999 年 38 巻 4 号 p.
363-366
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
フリー
子宮頸部glassy cell carcinomaは, まれな疾患であり, 細胞診所見についての報告はきわめて少なく, その診断基準は未だ確立されていない.今回, 本腫瘍の2症例を経験し, 共通する細胞診の特徴を得たので報告する.症例は, 24歳と51歳で, 主訴はともに不正出血であった.それぞれの症例における細胞診診断は, 腺癌またはglassy cell carcinomaの疑いおよび, glassy cell carcinomaまたはclear cell carcinomaの疑いで, 組織診断はともにglassy cell carcinomaであった.進行期はそれぞれ, stage Ib期とIIb期で, ともに広汎子宮全摘術を施行し, 現在, 再発兆候は認められていない.2症例に共通する細胞診の特徴は以下のように考えられる.
1) ライトグリーンに均一に淡染する境界明瞭な細胞質.
2) 核は類円形~楕円形で大きく, 大小不同が著しく, クロマチンは, 穎粒状で均等.
3) 1~数個の大型で腫大した著明な核小体.
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川井 俊郎, 久保野 幸子, 石田 晶子, 浦崎 晃司, 斎藤 建
1999 年 38 巻 4 号 p.
367-368
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
ジャーナル
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We report a case of oxyphilic cell adenoma of the thyroid gland in a 79-year-old female. Fine needle aspiration cytology revealed isolated or sheetly-arranged tumor cells which had abundant eosinophilic granular cytoplasm. Eccentric nuclei showed intranuclear cytoplasmic inclusions and grooves. Histologically, a follicular adenoma, oxyphilic cell type was well-encapsulated and did not show vascular invasion or metastasis.
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中川 雄伸, 坂下 直実, 田中 真紀子, 中村 治, 高橋 潔
1999 年 38 巻 4 号 p.
369-370
発行日: 1999/07/22
公開日: 2011/11/08
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We report a case of angiosarcoma arising from the frontal scalp in an 82-year-old woman. Imprint cytology from a metastatic lung tumor showed that most tumor cells were spindle or polygonal, and were arranged in a trabecular pattern. Some tumor cells contained hemosiderin granules in the cytoplasm, and severe hemorrhage occurred in the background, consistent with the cytological features of angiosarcoma. Furthermore, immunocytochemical examination revealed that the tumor cells were positive for vimentin, Factor VIII-relating antigen, and CD 34. These results sugges that a cytological approach including immunocytochemistry is potentially useful to establish a precise diagnosis of angiosarcoma.
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