日本臨床細胞学会雑誌
Online ISSN : 1882-7233
Print ISSN : 0387-1193
ISSN-L : 0387-1193
細胞診自動化に向けた標本作製の標準化
奥原 俊彦河口 幸博内藤 雅嗣高橋 正宜
著者情報
ジャーナル フリー

2001 年 40 巻 2 号 p. 187-192

詳細
抄録
目的:婦人科細胞診を自動化するにはまず, 標本の標準化が必要不可欠であると考え, 採取検体をアルコールベースの固定液に直接採取するLiquid Based Cytology (LBC) の検証を行った.
方法:従来塗抹をしたのち, 採取器具を固定液で洗浄し, 細胞をスライドガラスに薄く均一に塗抹するThin-layer標本 (Cyto Rich標本) の検体とした. 特殊なフィルター (Cyringe) を通じて細胞を分散させ, 密度勾配法を用いて細胞を集約した後Cyto Richi標本を作製し, 従来標本との比較検証を行った.
成績:作製標本の固定状態, 塗抹状態はきわめて良好であった. 従来法との相関は良好で病原体などの観察も容易であった. 検討した症例242例で疑陽性以上の症例は9症例で, 不一致例は認められなかった. その内, 扁平上皮癌症例においては従来塗抹標本よりも異型細胞の出現量が多く認められた.
結論:Cyto Rich標本を作製することによって標準化された標本作製が可能となった. また, 密度勾配法により, 炎症細胞や細胞破片などの不要なものが一定量除去され, 鏡検しやすい標本が得られ高精度の検査が可能となった.
著者関連情報
© 特定非営利活動法人 日本臨床細胞学会
前の記事 次の記事
feedback
Top