日本臨床細胞学会雑誌
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細気管支肺胞上皮癌 (粘液産生性・非粘液産生性混合型) の1例
佐藤 勝明, 竹中 美千穂, 中野 万里子, 寺内 利恵, 上田 善道, 勝田 省吾
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2006 年 45 巻 2 号 p. 103-105

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抄録
背景: WHO分類では, 細気管支肺胞上皮癌は, 肺胞上皮置換性に増殖する腫瘍で, 間質浸潤を伴わないと定義され, さらに粘液非産生性と粘液産生性に大きく分類されるが, その両者の細胞が同一の腫瘍にみられる混合型はきわめてまれである. 今回われわれは, 細気管支肺胞上皮癌 (粘液産生性・非粘液産生性混合型) の1例を経験したので報告する.
症例: 57歳, 男性. 胸部CTで右肺S6末梢に径3.0cmの腫瘤を認めた. 喀痰細胞診は陰性であった. 胸腔鏡下に右肺下葉部分切除術が行われ, 術中に捺印細胞診を行った. 多量の粘液を背景に, 細胞質に粘液を有する細胞集塊と, 粘液をもたない細胞集塊を認めた. いずれの集塊も重積性は少なく, 異型細胞は, 核の大小不同や核形不整は軽度で, クロマチンは微細で, 核小体は明瞭であった. 組織学的には, 異型肺胞上皮が肺胞壁に沿って増殖し, 異型肺胞上皮には, 細胞質に粘液をもつものともたないものを認め, 両者の移行像がみられた. 間質や胸膜への浸潤は認めず, 細気管支肺胞上皮癌 (粘液産生性・非粘液産生性混合型) と確定診断した.
結論: 粘液産生性細胞と粘液非産生性細胞が混在した細気管支肺胞上皮癌は, 細胞像からも診断できる可能性がある.
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