抄録
【背景】内科治療抵抗性の高度肥満症患者に対する外科治療(減量手術,バリアトリックサージェ
リー)は,多くの患者で高い減量効果が得られるものの,減量効果不十分となる症例も存在する.
【目的】術後の食習慣と減量効果の関連を調べ,より効果的な栄養指導につなげる.
【方法】当院で減量手術が行われた43名(男性17名/ 女性26名,年齢42.4 ± 9.7 歳,体重107.9 ± 22.3kg,BMI 39.9±6. 9 kg/㎡)を対象とした.体重減少がプラトーに達する術後2年目における食習慣をアンケート調査し,手術時からの総体重減少率(percent total body weight loss:%TWL)との関連を調べた.
【結果】1日の摂取カロリーと%TWL,1食あたりの食事時間と%TWL には相関がなかった.間食をしない群では間食を1日2回以上する群と比較して%TWLが有意に高かった(p< 0.05).飲酒をしない群では毎日飲酒をする群と比較して%TWLが有意に低かった(p< 0.05).1日あたりのアルコール摂取量と%TWL には相関がなかった.
【結論】間食習慣は減量効果に負の影響を与えると考えられ,術後の栄養指導に反映させる必要がある.一方,少量のアルコール摂取量では減量効果に関しては必ずしも悪化要因にならない可能性が考えられた.