2008 年 10 巻 2 号 p. 91-96
パス大会におけるパス委員会活動を評価した。
【方法】パス大会に関連して委員会が行った工夫のうち以下の7項目の成果を評価した。1)パス委員を数チームに分けて教育担当チームがパス大会を企画した。2)パス大会時に毎回アンケート調査を行い結果を分析・評価した。3)年度初めは新人(転入)職員対象に教育的内容とした。4)DPC導入前後はDPCとパスをテーマにした。5)パス大会で実際のパス改訂作業を行った(“パス改訂ライブ”)。6)組織横断的な標準化をテーマにした大会を開催した。7)パス表の記載漏れが多いという問題点に対して、パスのオーデットを行い評価した。
【結果】1)チーム分けにより、各委員が主体的に活動でき、パス大会のテーマにも工夫が見られた。2)パス大会の改善点、パス運用上の問題点などを明らかにできた。3)当院では人事異動が比較的多く、教育は必須と考えられた。4)DPCに対する理解を深めることでパスの必要性を再認識できた。5)バリアンス分析やパス改訂の必要性を再認識できた。6)標準化の困難さが再認識されたが、他委員会との連携を深めることができた。7)パスの記載漏れの多い現状と理由を職員に周知できた。
【結論】パス大会におけるパス委員会活動は一定の成果をあげているものと評価でき、今後もパス大会を通じたパス推進活動を継続していく価値があると考えられた。