2009 年 11 巻 3 号 p. 255-260
当院では『クリニカルパスを軸とした電子カルテ』の導入に伴い、クリニカルパス内の諸データを、DWHサーバー取り込み・蓄積している。2008年1月1日より半年間、当院泌尿器科において適用された413パスにつき、バリアンス数の多いアウトカムごとにバリアンス分析を行うとともに、バリアンス数/アウトカム実測回数の比率の高いアウトカムについてもバリアンス分析を行った。また、特定のアウトカムについて泌尿器科と心臓内科のパスを比較してバリアンス分析を試みた。その結果、DWHを用いたバリアンス分析ではパスの枠を超えての分析や、診療科間の診療・看護の解析に有用と思われた。また、単一パスでの分析も、より標本数を多くとれることから、統計学的解析に有用と思われた。