日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
実践報告
ステップアップ型・分岐型の電子パスの開発
成田 淳
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2013 年 15 巻 3 号 p. 165-171

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抄録

 アウトカムを同じくする医療業務のまとまりを《ステップ》と定義し、各《ステップ》をつないでいく電子パスを開発した。従来は○日目に□□を行うという考え方でパスを設計してきたが、今回はアウトカム△△を達成したら□□を行うという考え方を採用した。特徴は、時間軸で事象を決めないアウトカム達成型のパスであることと、状況に合わせてステップを連結させるステップアップ型・分岐型のパスであることである。オーダリングと電子カルテシステムの工夫を行い、患者の状態を把握しながらチーム医療を進めることのできるツールの開発を目指した。患者の状態にパス自体を合わせるため、バリアンスの登録は行わず、登録された電子コードを自動集計してパスの分析に活用しようと考えている。本電子パスは、パスに患者を合わせることなく、患者にパスを柔軟に合わせていくシステムである。2011年2月から実診療への使用を開始し、随時パスを作成し適応を広げている。

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© 2013 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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