日本クリニカルパス学会誌
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Print ISSN : 2187-6592
実践報告
大腸ポリペクトミーのクリニカルパスと記録の一体化
古田 美穂子尾野 洋子河野 律子原 寿美子藤井 誠安藤 正昭
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2003 年 5 巻 1 号 p. 105-110

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抄録

 当院では1ヶ月間に約15例の大腸ポリペクトミー(以下ポリペク)を行い、3日間のクリニカルパス(以下パス)を使用している。パス作成以前の、ポリペク入院時の必要書類は、短期間の入院にもかかわらず看護部だけでも5種類(1.入院時情報、2.看護記録、3.体温表、4.看護計画立案、5.検査前処置マニュアル)が必要で多くの時間を費やしていた。

 1998年には記録の短縮化として入院時情報の簡素化を行ない、1999年にポリペクのパスを作成し、上記の1~5項目をパスに組み込み、数回改訂をおこない使用した。

 2002年6月には、入院時情報から目標、アウトカム、バリアンス、さらに看護記録、退院指導までの経過が一体化されたものに改訂した。また退院療養計画書も基準を作り使用した。

 パスと記録の一体化によって記録の効率化と、入院時情報収集に患者1人あたり約10分の時間短縮ができた。また時間短縮することで患者サービスの低下が懸念されたが、患者アンケート結果ではサービスの低下はみられなかった。

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© 2003 一般社団法人日本クリニカルパス学会
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