日本障害者歯科学会雑誌
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原著
障害児者に適した歯ブラシ選択に向けた平面モデルを用いた歯ブラシの清掃効率の評価
―荷重および植毛仕様が清掃効率に与える影響―
地主 知世遠藤 眞美白田 翔平栗原 将太猪俣 英理山岸 敦高柳 篤史野本 たかと
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2024 年 45 巻 1 号 p. 20-27

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抄録

障害児者は認知・運動・情意で示される機能の3領域の学習に困難性を認めるために,歯ブラシによるブラッシングスキルの獲得に苦慮することが多く,各人のスキルを補う性能の歯ブラシの選択が求められる.しかし,歯ブラシを選択するための客観的な指標はなく,客観的な選択指標の確立を目標に歯ブラシの性能を数値化して評価してきた.本研究では刷掃荷重,歯ブラシの毛の硬さや毛先形態といった植毛仕様が清掃効率に及ぼす影響について検討した.

最初に,ラウンド毛で毛の硬さが「ふつう」の歯ブラシを用いて刷掃荷重と清掃効率の関係を評価した.次に,毛の硬さが異なる3種のラウンド毛の歯ブラシと,硬さが「ふつう」のスーパーテーパード毛の歯ブラシ1種を用いて植毛仕様が清掃効率に与える影響を検討した.

刷掃荷重と清掃効率の間には強い相関を認め,効果的に清掃するためにはブラッシング時の力に配慮した歯ブラシの選択の必要性が示された.スーパーテーパード毛および毛のやわらかい歯ブラシは,ラウンド毛やかたい毛の歯ブラシに比較して清掃効率が低かった.この結果は毛先が細くブラッシング時のたわみが大きいことにより,清掃面に力が伝わりにくくなるためと考えられた.

歯ブラシの性能を数値化することで,障害児者の各人のブラッシングスキルに合わせた歯ブラシの選択指標の確立に寄与することが可能となり,効果的な清掃を実現できる可能性が示唆された.

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© 2024 一般社団法人 日本障害者歯科学会
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