日本障害者歯科学会雑誌
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臨床集計
薬理学的アプローチ下歯科治療を要する障害者紹介患者の臨床集計
―第1報 障害者歯科診療所における634例の後方視的解析―
佐伯 直哉田中 健司藤川 順司市川 愛希子神前 圭吾阪本 敬中島 好明弘田 真実赤松 由佳子松木 響子湯崎 敬子吉岡 秀郎井上 美香村上 旬平秋山 茂久廣瀬 陽介
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2026 年 47 巻 1 号 p. 46-51

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抄録

障害のある患者の歯科診療では,行動調整の困難性や医療安全上の理由から,静脈内鎮静法や全身麻酔法などの薬理学的アプローチ(PBM)を要する症例が少なくない.本研究は,堺市重度障害者歯科診療所に紹介された患者の臨床的特徴および紹介動向を明らかにすることを目的とした.2018年2月から2023年9月までに当診療所を初診または再初診で受診した障害のある患者634例を対象に後方視的解析を行い,患者属性,主障害,紹介元医療機関区分,および紹介目的を診療録から抽出した.その結果,98.6%の患者でPBM下治療が必要と判断された.主障害では知的能力障害が最多(62.0%)であり,男性が66.1%を占めていた.年齢階層では10歳未満が最多で,次いで20歳台が多かった.紹介元は地域一般歯科診療所が半数以上を占め,紹介目的は歯科治療依頼が最多であったが,脳性麻痺患者では外科的処置依頼が比較的多く認められた.本臨床集計から,当診療所に紹介される患者の多くがPBM下治療を要しており,専門的歯科医療機関が地域において重要な役割を担っている実態が示された.

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