応用地質
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報告
市民社会にとっての地質技術とアウトリーチ
下河 敏彦稲垣 秀輝大久保 拓郎
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2010 年 50 巻 6 号 p. 345-349

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抄録
 近年, 豪雨や地震による自然災害およびそれらに関連する情報の増加によって, 市民の防災意識が高まり, 既存の宅地や斜面・構造物の維持管理に強い関心が向けられている. これに伴い, 市民からの地形・地質調査依頼も増えてきている. 筆者らは, 宅地や近接する擁壁の点検や, ハウスメーカーの地盤調査結果に対する再調査, 災害の危険性をめぐる近隣住民間での訴訟など, 市民からの依頼調査に携わってきた. 本報告は,これらの事例をもとに, 市民の相談窓口の設置や, 地形発達史・地質的背景を踏まえた調査の価値を高めるための取り組みや, 地質技術のアウトリーチのあり方についてまとめた.
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© 2010 一般社団法人 日本応用地質学会
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