2004 年 44 巻 6 号 p. 349-359
インドネシア共和国は, 構造地質的には島弧海溝系で構成される変動帯の中にあり, 日本と同様に複雑な地質構造を有している. 応用 地質的特徴としては, 熱帯気候下での岩石の著しい風化浸食, それを覆う火山堆積物, 広く分布する石灰岩の存在である. これらの地質的特徴が示す地盤特性によって, 地盤災害, あるいは土地利用などが特徴づけられている. ここでは同国での水資源開発の調査経験から, ダム開発, 地下水開発に伴う応用地質的現状を示すとともに, 現場での技術的対応事例について示した.