応用地質
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広域地盤沈下調査における地盤環境情報の利用に関する研究
大東 憲二佐伯 茂雄
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2005 年 46 巻 2 号 p. 79-88

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抄録

臨海沖積平野における広域地盤沈下の原因として, 被圧地下水位の低下や厚い沖積粘土層の分布などが考えられている. そこで, 本研究では全国の臨海積平野の中から濃尾平野を例に, その中でも代表的な地盤沈下域である蟹江地域内における水準点の標高や地下水位, 粘土層厚分布などの地盤環境情をGISを用いて整理した.
その結果, 水準点の標高から, 蟹江地域の地表面等高線図や各年の地表面の変動状況を可視化することができ, 地盤沈下の響が顕著な箇所を把握することができた. また, 地盤断面図と地盤沈下観測井のボーリング柱状図データから, 三次元地盤構造図を作成することができ, 各準点直下の地層境界深度や粘土層厚を推定できた. さらに, 推定した粘土層厚を基に行った鉛直一次元圧密沈下解析により, 実測沈下量を再現で.

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© 日本応用地質学会
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