応用地質
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数値標高モデルによる地形計測の現状と応用例
太田 岳洋八戸 昭一
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2006 年 46 巻 6 号 p. 347-360

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抄録
数値標高モデル (DEM) を用いた地形計測手法とその応用例に関する文献調査を行った. DEMを用いた地形計測の現状と今後期待される応用項目および問題点は, 以下のとおりである.
1) 既往研究において計測された地形特性値は, 局所地形量, 区域地形量および流域地形量に分類される. さらに, 区域地形量は区域統計量, 区域計測量および空間変動分析により求められる値に分類され, 流域地形量は流域統計量と流域計測量に分類される.
2) DEMによる地形計測の応用例としては, (1) 地形の判読と分類への応用, (2) 地形発達論や地形変化モデルへの応用, (3) 地質構造や岩相分布の把握への応用, (4) 自然災害評価の試み, などがある.
3) DEMによる地形計測は, 地形学, 地質学および自然災害評価などへの応用が期待できるが, 各計測に関して必要なDEMの格子間隔や標高の精度および有効な地形特性値を明らかにすることが今後の課題である.
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© 日本応用地質学会
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