抄録
本研究では,小学校の社会科教科書におけるQRコンテンツの利活用についての課題を明らかにし,利活用の促進に向けた示唆を得ることを目的に,QRコンテンツの内容についての分類(調査1)とQRコンテンツの利活用に関する教員対象の実態調査(調査2)を行った.調査1の結果,小学校3~6年の社会科教科書(3社)におけるQRコンテンツは計1,089件であり,その内容は多岐に亘り,特に問題解決的な学習の各過程における児童の学習活動を支援するものが多く確認された.調査2の結果,QRコンテンツに関する教員の知識,利用経験,指導が,児童によるQRコンテンツの利用に繋がっていること,教員が最も利用したいと回答したQRコンテンツは,読解支援の機能がある教科書資料であること等が示された.調査1と調査2を総合的に考察し,一部のQRコンテンツの内容が教員のニーズと合致していないこと等が課題として示された.